いつものクライアント、類設計室様からの案件。
だけど、いつもと違う打ち合わせだった。
今回はインターンの学生の女の子が自分で企画し、
制作希望ポイントを自ら説明してくれたのだ。
彼女にとって初めての企画、初めての打ち合わせ。
キャッチコピーひとつでも何案もの候補が出され、
ラフ案にも少し迷いが見られる。
でも驚いたのは、彼女の目指したい方向性が
完全に絞れてたことだ。
学生の多い町である京都堀川丸太町。
一人暮らしを始める新入生に 買い物がしやすいイズミヤの存在を優しく伝えたい。
そしてずっと冷蔵庫などに貼り続けてもらえるよう
手作り感のある可愛いデザインにしたい。
「エアメールのようにしたいんです。デザインも内容も。」
そう言う彼女には芯の強さが見えた。
「周りをエアメールの柄にして、
消印をイズミヤさんのロゴと
近所の目印である二条城のデザインに。
地図を切手のようにしたいんです。」
「なるほど。ではせっかくなのでエアメールの柄は
イズミヤさんのイメージカラーにしません?」
その瞬間、彼女の目が輝く。
おもしろい。打ち合わせの楽しさはここにある。
アイデアを打ち出して合わせていく。
企画側の迷う部分には制作側が解決法を出す。逆もしかり。
よし!それでいきましょう!!と決定した時の気持ち良さ。
そんな時はデザインで迷うことがない。
こういった気持ちの良い仕事が
彼女のこれからの意欲や活力になってほしい。
娘でもおかしくない年齢の彼女につき動かされ、
またデザインの仕事がおもしろくなってきた次第である。
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